2016年8月16日火曜日

甲子園ボウルの思い出と今後への期待

この春に来てくれた子どもたちの中に、昨年の甲子園ボウルにあわせて行われたフラッグフットボール体験会に参加した小学2年生がいます。きれいなスパイラルがかかった良い球を投げて見せてくれました。

 甲子園ボウルといえば、高校生時代に観た関学vs日大が印象深く記憶に残っています。当時は河川敷のクラブチームでアメフトを始めたころで、国内最高峰のゲーム展開に興奮しました。
 大観衆の中で鳴り響くブラバンの音色や地響きのような歓声に鳥肌が立ったことは、今でも思い出されます。
 大学に進学し、アメフトを続けることになり、1回生の時にチームメイトとともにアルプススタンドの最上部から観戦した関学vs明治は、昭和の名勝負のひとつで、多くの人たちから今でも語り継がれています。隣同士で話ができないほどの地鳴りのような大歓声。私が若かりし日に遭遇した学生スポーツイベントの強烈な思い出です。

 かつては、阪急電車の西宮北口駅の近くには、フットボールの試合会場、西宮球技場と西宮球場(西宮スタジアム)がありました。プレーヤーのみならず、幅広い年齢層に根付いた観戦文化もあって、とても良い雰囲気でした。誤解を恐れずに書くと、関西が失った学生フットボール文化の拠点だと思っています。

 一方、失われていないものがあります。それが毎年12月に阪神甲子園球場で行われる「毎日甲子園ボウル」です。

 小学生フラッグのチームを創って二年目の06年には、チームの子どもたちがハーフタイムのイベントに出させていただきました。美しいグランドから見上げたスタンドの威容や芝の匂いは今でも素晴らしい思い出です。09年には、前座として行われた関西小学生フラッグ決勝戦の審判団に入れていただきました。以後も、甲子園ボウルは、フラッグフットボールに熱心に取り組んでくれています。

 冒頭の2年生は、甲子園の美しい芝の上で楕円球に触れて、競技の扉を開いてくれました。そんな彼らの受け皿として機能できるよう、チームづくりに取り組まなければならないと思っています。
 整備された仕組みでフットボールに関わった子どもたちは、競技者として、あるいは、熱心なファンとして、必ずフットボールに帰ってきてくれると信じています。